T君とパパの会話
私の母は悪気は無かったのだろうけど、
いつも私を周りの人と比べていました。
それがとても嫌だったので、
自分は子供を人と比べるのはやめようと思っていました。
それでも、時々ついつい人と比べてしまう時があります。
今日もT君と同じ年の子供達が自分の名前のつづりが言えるのを聞いて、
ついダンダンに「今日ね、T君と同じ年の子供達が自分の
名前のつづりを言えてたよ」と報告してしまいました。
その日の夜のお風呂の時間の事、こんな会話が聞こえて来ました。
ダンダン:「T君、駄目だよ。Aちゃんの使ってたおもちゃ取っちゃ」
T君: 「だって、遊びたいんだもん」
ダンダン:「だったら貸しって聞いてからにするか、Aちゃんが
飽きてから使ってあげて。」
(その後、少し時間が経ってからすごく大きな声で)
ダンダン:「偉い!T君、偉いぞ!ABCが言えなくても、1〜10が言えなくても、
自分の名前のつづりが言えなくても今のT君の方がずっと、ずっと偉いぞ。
だって、今Aちゃんの使っているおもちゃがすごく、すごく欲しいと思って
取りたいなぁと思ったけど、少し考えて、グッと我慢して止めたでしょ。
それはすごく、すごく偉い事だよ。パパはそんなT君はすごいと思うよ。」
そうなのです。うちのT君、こういう所は偉いのです。
そうなのです。ABCが全部言えなくても、1から10まで言えない時があっても、
自分の名前のつづりが書けなくてもT君の思いやりは立派なものなのです。
パパ、T君の素晴らしいところをちゃんて見ていてくれてありがとう。
T君、Aちゃんに優しくしてくれてありがとう。そんなT君は本当に偉いよ。