夫婦の会話


うちの旦那さまは良く寝る前に今日の私の一日について聞いてくれます。
昨日の夜も「今日はどんな一日だったの」と聞いてくれました。


「大した一日じゃなかったよ。今日は2回ともお昼ねのタイミングを
逸してしまってね、朝も昼もお昼ねの前にすごい泣かれちゃった。
外にも出かけなかったし、唯一、今日の出来事ですごい事は友達に
5通メールが書けた事と、作り置き用のT君の離乳食を作れた事。」と私。


そうなのです。T君が生まれてから、なかなか自分の時間が作れません。
メールを書く事が「すごい」事になり、毎日食事を作る事が「偉い」事になり、
洗濯する事が「素晴らしい」事になりました。


「今じゃ、子供と子育ての話題しかできないから、つまらないでしょ。」
と何気なく言った私。


「子育てはつまらなく無いよ」と続ける旦那さま。


そんなやさしい言葉に喜び、調子に乗った私は、夫に延々最近のママ友情報や
子育て事情を話したのです。


「誰々ちゃんがね、冬に子供をストローラーに乗せて、凍った池の上を
2人で滑ってたんだって!楽しそうでしょ」
「誰々ちゃんがね、義理のお母さんと子育てに関してもめてるんだってー」
「誰々ちゃんの子供の最初にしゃべった3文字熟語が近くのレストランの
名前だったんだって。行き過ぎって反省してた!」
「誰々ちゃんがね、子供を連れて金曜日遊びに来るよ」
「誰々ちゃんとね、誰々ちゃんを紹介してね、旦那様同士で
仲良くしてもらって、子供達を夫君達に預けて女3人で
子連れでは行けないようなレストランに行ったり、
スパに行ったりする楽しい計画をしているだよ」
等などとノリノリで話していたら、


「なんか楽しそうだね」 と旦那さま。


そうなのです。仕事をしていた頃には想像も出来なかった、
平凡な「専業ママ主婦」の生活があるのです。


でも、そんな平凡な毎日を楽しくしてくれているのも、
旦那さまとT君とママ友達のおかげなのです。


「ダンダン、T君、ママ友の皆、ありがとうね」
と密かに心の中でつぶやいたのでした。